毎年10月14日に「ケベス祭り」が、国東市国見町の櫛来社(岩倉八幡神社)でおこなわれます。この櫛来社拝殿の南西側約30mの地点に巨大な国東塔がまつられています。
場所:大分県国東市国見町櫛来
座標値:33.673935,131.616821
櫛来社の国東塔は『国東半島の石造美術(酒井冨蔵著)』P46に紹介されています。しかしこの書籍で紹介されているものと、今回の記事で紹介する国東塔とは別のもののようです。書籍の写真と見比べてみても形が明らかにちがいました。
櫛来社境内の別の場所に、もう一基国東塔があり私が見落としたのかもしれません。
今回の記事で紹介する国東塔は…
・塔身に比較的まるみがなく長方形
・台座(蓮花座と反花との境目)にくびれが少ない
…という特徴があります。
そのために全体をながめると、くびれの少ない円柱形のずんぐりとした印象を受けます。『国東半島の石造美術(酒井冨蔵著)』P11に紹介されている国東塔の例図↑と比較しても、くびれが少ないことがわかります。
櫛来社拝殿・本殿をぐるっと囲むようにして回廊のような立派な建物がたてられています。この回廊のような建物は、神域である本殿を、外界と区切るために設置される玉垣(たまかき:参照)としての機能をもっていると想像されます。
今回ご紹介した国東塔は、回廊の外側区域に祀られていました。