だんだん暖かくなり春の花をよくみかけるようになりました。写真はハルジオン。4月から5月に花をさかせます。
場所:福岡県鞍手郡鞍手町大字古門
座標値:33.809967,130.658931
ハルジオンは、夏に紫の花をさかせる紫苑(しおん)という花に似ており、「春にさく紫苑」ということで「ハルジオン(春紫苑)」と名付けられたそうです。
参照:『雑草のはなし~見つけ方、たのしみ方~ (中公新書)』Kindle位置番号387
いっぽうで、ハルジオンととてもよく似た花で「ヒメジョオン」があります。私はこの写真をとっているとき、この花をヒメジョオンとかんちがいしていました。調べてみるとヒメジョオンは”5月から7月に咲く”ということなので、3月時点ではおそらくヒメジョオンの花はさいていないと考え、この花はハルジオンと判断しました。
参照:『新・雑草博士入門』P130
「ハルジオン」と「ヒメジョオン」、とても名前が似ています。ヒメジョオンは「ヒメジオン」でもよさそうですが、ヒメジョオンが外国からはいってきたとき、すでに「ヒメジオン」という名前のキク科の植物がありました。
紫苑(しおん)よりも小さくてかわいい花をさかせるので「姫」を頭につけた「ヒメジオン」という名前にしたかったですが、すでに日本にはヒメジオンという名前の花があったのですね。
そこで、ヒメジオン(姫紫苑)と区別するためにヒメジョオン(姫女菀)という字があてられたのだそうです(参照:『雑草のはなし~見つけ方、たのしみ方~』Kindle位置番号387)
だからヒメジオンではなくてヒメジョオンと呼ばなくてはならないのですね。
話はハルジオンにもどります。ハルジオンとヒメジョオンは花がとてもよく似ているという話でした。ヒメジョオン(姫女菀)の写真はWikipediaに掲載されているのでご参照ください。
ふたつの花の写真をみくらべてみても、素人がなかなか見分けられるものではありません。ハルジオンとヒメジョオンを見分けるには、茎をみると判別できるそうです。茎が空洞の筒状になっているのが「ハルジオン」、茎が空洞でなくつまっているのが「ヒメジョオン」です。
もうすこし見た目で判断できるものとしては…つぼみが垂れて下をむいているのは「ハルジオン」、つぼみが垂れていないのは「ヒメジョオン」です。
5月ごろになるとハルジオンとヒメジョオンがまじって咲く時期となります。そんな時期は、つぼみが下を向いているか否かをみて判断してみるとわかりやすいのでしょうね。