大分県豊後高田市の真玉(またま)という地区へ、庚申塔を探しに行ってみました。大分県の国東半島(くにさきはんとう)に多い、青面金剛(しょうめんこんごう)像が刻まれる庚申塔ではなく、文字のみが刻まれる文字塔を、今回は探してみました。
情報源は小林幸弘氏が運営するサイト『国東半島の庚申塔』です。このサイトのなかで「自撰庚申塔100選」という項があり、そのなかの17番目に城前の文字塔が紹介されていました。
こちらがその庚申塔です↓
場所:大分県豊後高田市城前
座標値:33.587370,131.517283
「田んぼの中に祀られる庚申塔」というタイトルでご紹介しましたが、どのような場所に庚申塔がたっているかというと…↓
まさに田んぼの中です。庚申塔のある場所までいくには畦道を通っていくしかありませんでした。庚申塔のそばには、案内板まで設置してくれていました。
庚申塔には上方に丸印と、その下に文字がなにか刻まれていますが、何が刻まれているのか確認するのは困難でした。
庚申塔のそばに立てられている看板には以下のように説明書きが掲載されていました。
前田庚申塔
(承応年間建立 真玉町最古の庚申塔)
市指定有形文化財
(平成十五年四月指定)
小林幸弘氏 運営サイトの『国東半島の庚申塔 「自撰庚申塔100選」17』では以下のように紹介されていました。
奉勧□庚申石塔二世安楽所
承応二年(1653) 十一月
自然石を板碑形に加工した文字塔願文情報の円の中に梵字種子があるようだが詳細は判読不可。真玉町で最古の庚申塔と思われる。
1653年建立の比較的古い時代に建てられた庚申塔であることがわかりました。わたしは、「真玉町で最古」という紹介文を読み、この庚申塔のもとへいってみたいと思いました。実際に出会えてうれしかったです。
庚申塔ふきんから眺めた周囲の景色です↓ 大分県の庚申塔は、祀られている周囲ののどかな景色も含めてとても好きです。