「幸神社」とは、なんとも珍しい名前の神社があるものだと、訪ねてみることにしました。場所は福岡県直方市の植木という地区です。「幸神社」は「さいのかみのやしろ」とか「さいじんじゃ」とも呼ばれているようですが、福岡県直方市植木にあるものは「こうじんじゃ」という呼び名ではないかと勝手に想像しています。
場所:福岡県直方市植木
座標値:33.784188,130.707698
「幸神社」というからには「さいのかみ」…つまり猿田彦大神に関わる神様がまつられているのではないかと思ったのが、この神社へいこうと思ったきっかけでした。
福岡県北九州市八幡西区の黒崎には「幸神」という地区があります。そこには「幸神」という地名どおり、「さいの神様」が祀られています。黒崎は長崎街道がとおっていて「さいの神様」は旅の安全を守ったり、道しるべの神様として祀られていました。道しるべの神様として有名なのが猿田彦大神。
そういうわけで、直方市植木にある幸神社にも猿田彦大神にかかわるものがあると考えたわけです。猿田彦大神にかかわるものといえば、もしかしたら庚申塔も祀られているのではないか?
実際にいってはみたものの、境内には庚申塔らしき石塔はみあたりませんでした。しかし、拝殿の奥に二基の石塔が祀られていました。
石塔の風化ははげしく、表面に刻まれている文字は一部分しか確認することができません。でももしかしたら、これらのうちに、もともと猿田彦大神として祀られていたものが含まれているのかもしれません。
二基の石塔に向かって左側の石塔にはわずかに文字が確認されます。また石塔のかたちからも庚申塔の可能性が高い印象をもちます。