写真は勝連城跡にある御嶽(うたき)です。御嶽は、沖縄を中心とした琉球で使われていた祭祀をする施設のことなのだそうです。
学生のときに、この御嶽について学んだことがあり、沖縄独特の文化に興味を持ちました。
場所:沖縄県うるま市勝連南風原
御嶽とはどんな意味を持った施設だったのでしょうか?「石の宗教」五来重著に、御嶽についての解釈が紹介されていたので、メモをしておきたいと思います。
沖縄の御嶽とよばれる聖地の積石や列石もしばしば人骨を出すので、風葬墳墓であろうといわれる。すなわち古代では石には霊魂の荒魂を鎮める鎮魂呪力があると信じられたから、石で死体の周囲をかこむことによって、荒魂がすさび出ないでおとなしい和魂になるだろうとおもわれたらしい。これが環状列石のつくられた第一次の目的である(石の宗教 Kindle 位置番号1584)
斎場御嶽(セーファーウタキ)は、最高巫女就任式をする聖地として有名です。しかしそこから人骨が見つかっていることと、岩で御嶽の入り口を塞いでいたことから、風葬の跡であった可能性もあるといいます。
御嶽についてまとめてみると、巫女が神と交信する聖地であるとともに、風葬場という2つの機能を持っていた施設と考えられそうです。