場所:福岡県遠賀郡岡垣町原
座標値:33.8795266,130.5693623
現在は大原神社と名前を変えていますが、以前は妙見宮と呼ばれていたそうです。
慶長17年、黒田筑前守長政が建立した歴史情緒溢れる神社。
海岸近くの小高い丘にあり、海を臨む神社となっています。
山妙見と浜妙見が合祀して現在の大原神社となりました。
この「妙見」というのは、もともと北極星を神格化した妙見菩薩を指す言葉なのだそうです。
古来、中国の道教では延命長寿や除災招福を北斗七星に祈ることが盛んであり、それが北斗尊星法という祈祷修法で日本に伝来している(遠賀川 (海鳥ブックス6)P194)
さらに「彦山縁起」という書物には、以下のような伝えが書かれているといいます。
・法蓮という修行僧が、彦山の主である北辰からお告げをいただいた
・お告げにより竜の玉を得ることができた
・竜がでてきた岩跡から枯れない清水が湧き出た
彦山の主である北辰というのは、北極星のことなのだそうで、これもまた妙見様とつながってきます。妙見様は祈雨、止雨の祈願対象ともなるそう(遠賀川 流域の文化誌P194)です。この大イチョウがある大原神社も、もともと雨乞いの儀式が行われた地であったのかもしれません。