座標値:33.054543,131.53178
大分県は日本のなかで最も磨崖仏がある地域で、国東半島、臼杵地方、大野川流域で特にその数が集中しているそうです(参照)。
木下磨崖仏は、大野川へとそそぐ十時川の近くに祀られており、その3地域のなかの大野川流域に該当するものと考えられます。
磨崖仏のある場所は大分県道41号線から外れ、農道を車で5分ほど入ったところ。
十時川に沿って民家がポツポツと点在する感じの地域でした。そのうちのひとつの民家の裏側に磨崖仏は祀られていました。
磨崖仏までの道のりはこのような風景です↓
車が通れる農道よりさらに狭くなった道を徒歩で進みます。「木下磨崖仏」の看板が立てられていなかったら、とてもわかりません。
民家のわきを通らせていただき…
宝篋印塔が見えるヤブの中へ進んだ先に磨崖仏が見えてきました↓
岩壁に10体の石仏が彫り出されています。こちらのサイトに詳しい情報が紹介されていますので、箇条書きで引用させていただきます。
地上から約1.8m程の岸壁に横長のくぼみを掘っている
そのくぼみは高さ1.1m、幅5.6m
くぼみの中に比丘形六体、如来形二体、菩薩形二体の合計10体の座像が刻まれる
向かって右端の比丘形坐像は願主像と推定
他の比丘形は地像菩薩像か願主一族かのいずれかとであると推定
磨崖仏の傍らにある宝篋印塔の銘(永和元年八月十八日 比丘元玉)から、これらの諸像も南北朝の年末頃の作と推測
福岡県へ移り住んでから、大分県南地域の磨崖仏を巡ることがほとんどできなくなりました。今回は久しぶりの磨崖仏探訪となり、楽しいひとときとなりました。