場所:福岡県朝倉市下渕 老松神社
座標値:33.4517947,130.6657315
周囲を小麦畑に囲まれている老松神社(おいまつじんじゃ)。一枚目の写真の石仏は拝殿に向かって左側に祀られていました。
この石仏の他に「耕地神」「田神」と刻まれた石塔もあり、この石仏も田ノ神さまに関係のある神さまが刻まれているのかもしれないと思っていました。
でもよくよく見てみると、左脇に大きな魚を抱えており恵比須さまであることがわかります。
でもどうして恵比須さまが田畑に関係する神様といっしょに祀られているのか?恵比須さまは商売繁盛の神様なのでは?
恵比須さまのルーツは諸説ありますが「宿なし百神」では…
①蛭子尊(ひるこのみこと)
③山幸彦
どの三者も海に関わりのある神さまであり、そこから漁民の神とされたのだそう。そして…
豊漁の神→航海の守護神→市の神、農民の神
…という経過をたどっていったとされます。場所によっては山の神をエビスと呼ぶところもあるそう。
山の神は春、山を下りて田の神となり、収穫後、山へ帰るが、この山の神をエビスと呼ぶ地方もあり、一月、十月の二十日をエビス講の日としているのも収穫に大いに関係あるものと思われる(P36)
だから周囲を田畑に囲まれたこの老松神社に恵比須さまが祀られていても不思議ではないことがわかりました。