日々の”楽しい”をみつけるブログ

福岡県在住。各地の史跡巡りが好きで、九州北部を中心にNikon D750をメイン機として史跡を撮っています。詳しい撮影場所は各記事に座標値として載せていますので、座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで撮影場所が表示されます。参考にされてください。

集落を守る? ショケラを持つ庚申塔 国東市国東町小原 金毘羅宮

先日、大分県の国東半島は庚申塔を探しに行ってみました。板碑型の庚申塔でけっこう見つけにくい場所に祀られていましたので、正確な位置を座標値としてアップします。

場所:大分県国東市国東町小原

座標値:33.548687,131.6869202

 

国東町の小原という地区に金毘羅宮というお宮があります。お宮といっても建物があるわけではなく、山中に祠があるのみ。その金毘羅宮の近くに二基の庚申塔が祀られています。

もう少し詳しく言うと↑上の鳥居の手前から左側…つまり南側の山中へ約7m入ると庚申塔がひっそりと祀られています。

 

金毘羅宮ちかくにある二基の庚申塔のうちひとつは、参道のすぐわきにあるのでこちらはみつけやすいです。こちらの庚申塔は以前にご紹介したことがあります。

 

今回探しにいったのはもうひとつの庚申塔です。その庚申塔は「国東半島の庚申塔」(小林幸弘著)では以下のように紹介されています。

 

青面金剛は一面六臂、邪鬼を踏む。二童子、三猿、二鶏、四夜叉などの従者たちが、碑面に余すところ無く配された見事な刻像塔である。(P191)

それぞれの姿には一部にあかい色彩のあとが残り、かつ躍動感が溢れていて見る者を飽きさせない雰囲気を演出しているよう。

 

それだけに、笠が欠落し基壇も付近に散乱してしまっているのが、まことに惜しい気がする。

塔に向かって右側面に「寛政五丑」と刻まれます↓寛政五年は1793年。干支だと癸丑(みずのとうし)。

塔に向かって左側面に「九月庚申 日」と刻まれます↓

 

今回、こちらの庚申塔を探しにいってみたかったのは、夜叉とショケラと邪鬼が刻まれているボリュームのある庚申塔だからです。ショケラは左手に持たれているようですが、だいぶ風化がすすみ見えにくくはなっています。

金毘羅宮というなんとも素朴なお宮の雰囲気といい、庚申塔の祀られている林の中の雰囲気という「ひっそり」という言葉がとても似あう場所です。

しかしどうして、参道から外れた人の来ないような山中に庚申塔が祀られているのかが不思議です。

青面金剛は、悪鬼病魔除けの性格を持ち、それを集落の入口や境界近くの路傍、集落を見下ろす高台などに祀ることによって、日常生活の中に外部からの災いが侵入するのを未然に防ごうとし、さらには田畑や、それらを見守る場所に祀ることで、農作物への災いをも食い止めようと意図したのだろう。「国東半島の庚申塔」(小林幸弘著)P30

今回の庚申塔は一般家屋の裏山に祀られるという形をとっていました。見ようによってはこの一帯の集落を守り、田畑に害悪が及ばないようにする守護神のようです。金毘羅宮のある山の南側の集落を守る目的でここに祀られたのかもしれません。