長崎街道を歩いていると庚申塔をよく見ることができます。道祖神としての役割として庚申塔が道沿いに祀られることが多かったのでしょう。今回の庚申塔には「興玉神(おきたまのかみ)」と刻まれていました。
場所:福岡県北九州市八幡西区石坂
地図:Google マップ
庚申塔には「寛延(かんえん)三年 四月吉日」の銘が刻まれます。また寛延三年の干支年である「庚午」も刻まれています。
この庚申塔が祀られる場所は、ちょっとした高台…峠にあたります。今では土地の開発により、だいぶなだらかになっていますが、江戸時代は小山のようになり長崎街道の難所のひとつとなっていたそうです。
その峠となる場所に、大名様が休憩をとれるようにと御茶屋さんがあったそうです。いまでも、その場所には「銀杏屋」という建物が残っています。この銀杏屋は1836年、火災に遭っていて、今の建物は後に再築されたものです。
銀杏屋については、また別の機会にご紹介したいと思います。