福岡県飯塚市内野にある内野宿(うちのしゅく)。内野宿は、長崎街道にある宿場町のひとつです。ここ内野宿で2017年11月10日から12日まで、「宿場のにぎわい」というイベントが開催されています。
内野宿にある大イチョウは、夕方5時くらいから夜8時までライトアップされているようです。このライトアップされたイチョウはどんな感じなのか、一度見に行ってみたかったので、11月11日に行ってみました。大イチョウは、↓下の図でいえば青丸で囲んだところです。内野宿の御茶屋跡へ向かって小路を歩いていると、右側に見えてきます。
仕事終わりだったので、内野宿に着いたのは夜7時半をすこし過ぎたころ。内野の集落は暗く、ほんとにイベントが開催されているの?と思えるほどひっそりとしていました。不安をおぼえながら、イチョウの方向へ行ってみると、大きく立っているイチョウの樹がたしかにライトアップされているのを見てひと安心。
小路からイチョウへ進む道に、提灯がともされていました。適当なところに駐車させてもらい、いざ大イチョウのところへ。
下からの強烈なライトで、大イチョウがグーンと夜空へ伸びています。この迫力ある光景をどうやって写真におさめよう…と四苦八苦。
こんなに暗い時間帯では、ISO感度を大きくしたほうがよかったのですが、三脚を使っての撮影だったので、ISO感度を100にまでさげて長時間露光で撮影しました。でも後で考えてみると、やっぱりISO感度を1000くらいまで引き上げて撮影したほうが、しっかりイチョウをとらえることができたように思えます。
イチョウの葉は上にいくほど黄色味が増し、下に行くほどまだ色づいていない緑色の葉でした。ライトアップでは、なかなかその微妙なグラデーションをとらえることができず残念でした。夜空へ向かって、グワッと枝を広げるイチョウの樹の迫力をとらえたかったのですが、ぼくの力不足で写真には写せなかったです。
写真を三脚を立てて撮っている間の30分間は、誰も観光客は来ません。綺麗な星空の下、こんな立派なライトアップを独り占めしているのは、少々もったいない感じがします。
そうこうしているうちに、ライト消灯の時間(20時)が来てしまいました。帰る身支度をしているとき、係りのかたが消灯を行ないにやってきました。係りのかたはとてもやさしいかたで、まだ消灯するのを待っているので、ゆっくり写真を撮っていいと声かけをしていただきました。
そして、さらにまだ他にも見どころがあることを教えていただきました。その見どころが↓こちら。内野宿の「松屋」という宿屋さん内に、竹筒を並べ、ろうそくに火をともす「竹あかり」というものが飾られていました。家屋内に飾られているので、営業時間外なのに、係りのかたはわざわざカギを開けて、案内してくれました。
ろうそく…といっても本物ではなくて、LEDライトですけど、なんとも雰囲気があります。あわてて撮ったので、ピントがあっていないのはご了承ください。
竹筒の模様は顔を模してくりぬいているそうです。この「竹あかり」は、正円寺の境内と、その参道にも飾られています。
土間にはこんな立派な生け花も飾られていました。
そして猫の顔を模した、竹あかりアートも。
正円寺と松屋は、内野宿の中心部にかたまっています↓
宿場のにぎわい(イベント情報)を見てみると、この竹あかりは他にも長崎屋、小倉屋、麹屋、宗賢寺、鹿寿庵など周辺の家屋内でも飾られているようですね。まだ11月12日の日曜日にも、イベントは続くようです。
11月12日(日)
●長崎街道をワラジで歩く
(有料1,500円ワラジ、お弁当付き)
出発 10:00〜 / 13:00〜
(長崎街道冷水峠〜首なし地蔵〜荒田〜五反田橋〜古門〜老松宮〜展示館)
●紅葉名所めぐり
(バス 有料300円 だんご、お茶付き)
出発 10:30〜 / 13:30〜
(浦田〜弥山〜君ケ畑〜大石〜見定〜西光寺)
●黒田藩陽流抱え大筒
16:00〜 内野大イチョウ前
●食事処(長崎屋、うちの茶屋)
●内野宿にぎわい市
●ライトアップ・ぼんぼり飾り
16:30〜20:00
(老松宮イチョウ、宗賢寺、正円寺、内野宿内各所)
特に、16時から大イチョウ前で行われる「黒田藩陽流抱え大筒」は、係りのかたが推されていました。調べてみると、こんな感じ↓火縄銃のようなものらしく、「福岡県指定無形文化財」にも指定されているようです。
話題をもとに戻しますが、大イチョウのライトアップは、今日のイベントが終わってからもしばらく行われる予定で、イチョウが落葉するまで継続するようです。
2017年11月11日時点では、イチョウの紅葉はまだ完全に黄色という感じではなく、樹の下の方の葉はまだ緑でした。2割程度の紅葉かなという感じ。