庚申塔についての研究は、ぼくが想像していた以上にたくさんあるようです。庚申塔の全体像をざっと把握できるような史料はないか探していたら、こんな書籍をみつけました。
この本のなかで、庚申塔の分類について書かれている項目がありました。
この分類は、清水長輝氏と石川博司氏によってなされた形体分類をベースにして、著者である石神裕之氏が、独自に再分類したものなんだそうです。こういうふうに、庚申塔全体を俯瞰できるような型があると、庚申塔を探しているときにも楽しみも増します。
分類を眺めていると、これまで福岡県で見つけてきた庚申塔は、「自然石型」のものがほとんどだったんだなということがわかりました。
唯一、福岡県の朝倉市でみつけた庚申塔は、おそらく「板碑型」で珍しいもの。
舟底型で、上側はアーチ型に彫り込まれています。
いや、それにしても、全国にはいろんな形の庚申塔が祀られているんだなということがわかりました。なかには五重塔みたいに、層塔とよばれるような形をとってるものもあるだな。層塔型は東京とか千葉にあるようですね。