こちらは豊後大野市にある庚申塔群。
場所:大分県豊後大野市朝地町上尾塚 普光寺(ふこうじ)付近
現在地から普光寺庚申塔群:Google マップ
おそらく各所につくられた庚申塔を
あとになって一か所にまとめたものと考えられます。
根元がコンクリートで固められてますからね。
庚申塔に目をむけると文字塔が多いですね。
青面金剛像がきざまれているような塔はみられません。
つくられた年代は1668年から1753年と、100年ちかい
幅があります。
国東半島の庚申塔は新しくなるほど青面金剛像が
刻まれるものがおおくなります。
豊後大野市のコウシンさまは1700年代にはいっても
文字塔のみのようです。
文字塔が主流なんでしょうかね。
それはさておき、ところどころに↓こんな
不思議な文字が刻まれる庚申塔がみられます。
なんだか見慣れない字ですが、この一文字で
青面金剛(しょうめんこんごう)の『ウン』を
意味します。
これは古代インドでつくられた字で
梵字(ぼんじ)と呼ばれる文字です。
紀元前から存在が確認されてる
ずいぶん古い文字なんだそうで
西暦700年代に日本に伝来。
仏教のなかで主に使われるという
位置づけになりました。
梵字のなかでも仏さまを表す文字を
とくに種子字(しゅじじ)、あるいは
略して種子(しゅじ)とよぶんだそうです。
上の「青面金剛」以外にも…
↑「アーンク」胎蔵界大日如来をあらわす
ものとか…
↑「バン」金剛界大日如来をあらわすもの
↑「キリーク・サ・サク」阿弥陀三尊をあらわすものは
庚申塔に比較的おおくみられるものです。
そういえば、↓こういった国東半島でよくみかける
「板碑(いたび)」とよばれるものや、「五輪塔」などにも
梵字ってきざまれてました。
この板碑と五輪塔はいずれも護聖寺(ごしょうじ)のものです。
場所: 大分県国東市安岐町朝来583
けっこう流してみてたけど
こんな文字が国東の石造物に刻まれてたなんて。
まだまだ発見があります。
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