おもえば、昨年の菊花祭ではじめて行った中津市にある薦神社(こもじんじゃ)。境内の小さな神社だなという印象でしたが、この神社も意外なところで宇佐神宮とつながっていました。
場所:大分県中津市209 薦神社
現在地から薦神社:Google マップ
この神社は、もともと神殿はなくて、三角池(みすみいけ)を本宮として「御足跡(みあしあと)」という石を遙拝所(ようはいじょ)…つまりご神体として拝んでいたのだそうです。
薦神社のHPにある(↓)この三角池の薦(こも)を取り、宇佐行幸会という宇佐神宮で催される行事において、薦で編んだ霊代の枕を、神輿に奉納してました。この神輿をかつぎ、宇佐神宮とかかわりのある神社を周っていたそうです。
719年から、薦で編んだ枕をご神体とする行事は始まりましたが、江戸初期にはなくなってしまいました【宇佐宮 中野幡能著(日本歴史叢書)】。この話…宇佐神宮のもと宮司さんに聞いて、実際に調べてみたのですが、薦神社のHPにも掲載されていました。宇佐神宮と隣町の中津にある薦神社が結びついたとは意外でした。
ちなみにこれが薦(こも)です(日本書紀の植物より)。
薦で宇佐神宮のご神体がつくられるようになってから約100年後。834年に薦神社の社殿と神宮寺が、そして1109年に七堂伽藍ができました。
小さいながらも、樹々が生い茂り、町のにぎやかさをさえぎっています。いい雰囲気の薦神社でした。
---------------------------------------------------
ちなみに…
中津のおいしいパン屋さん。有名な「魔法の樹」にたちよりました。
ここで買ったカレーパンを、宇佐行幸会の終着地であった奈多八幡で。
現在地から「魔法の樹」:Google マップ