メモ
環境の無秩序や他者の不調。人間関係の摩擦が心身を蝕む。あたまのなかのシュミレーションがおわりなくおこなわれて休みにくくなる。精神的な静寂がほしい。 沼田夫人が去って何週間かすると、茶の間と門の郵便箱との間を往復する姉の癖がふたたび始まった。…
人類の存在は、進化の歴史における必然ではなく、途方もない幸運の結果である。 書籍『ワンダフル・ライフ』スティーヴン・ジェイ・グールド著 (1章 期待の図像を解読する.生命テープのリプレイ―決定的な実験)。 バージェス頁岩の奇怪な生き物たち…オパビ…
西田幾多郎の『善の研究』において中核となる概念に「純粋経験」というものがあります。これは、日常生活や過去の記憶のなかにも確実に存在している、ごく個人的で具体的な感覚のことです。純粋経験とは、主観と客観が分かれる前の、ありのままの経験を指し…
日々の仕事や生活のなかで、絶えず他人の不機嫌や不公平、あるいは理由のない悪意といった「環境ノイズ」に曝(さら)される状況。こうした状況を切り抜けるためには、感情による対処を捨て、世界を「物理法則」と「システム不備」の集積として捉え直すこと…
多読は、はためには単なる情報の収集や、知識の誇示のように映ることもあるかもしれません。しかし、読み手自身の内面においては、生存に直結した目的があるのではないかと推測されます。毎日生活をしていると、多くの言葉や感情の波にさらされ、それらのな…
今、仕事をやっていると、問題に対する迅速で合理的な解決が要求されますが、不確実性への非耐性は過度な不安を引き起こす要因となります。ジョン・キーツが提唱した「ネガティブ・ケイパビリティ(性急な結論を求めず、不確実さに耐える能力)」は、この課…
介護や医療といった対人支援の現場では、長年の「経験」や「勘」が、重宝される傾向があります。もちろん、熟練スタッフの職人的な感覚が、患者や利用者の危機を救う場面はたくさんあると考えます。しかし、属人的な感覚に頼りすぎる運用は、現場のスタッフ…
若松軍艦防波堤について調べている際、3つの情報源を参照しました。 ・現地案内板 ・史料『若松軍艦防波堤物語』 ・慰霊碑下の石碑 軍艦防波堤として埋められている戦艦三艦(冬月・涼月(すずつき)・柳)のうち、柳についての艦歴に齟齬があるように推察さ…
わたしは、いま、人間関係における違和感を発端としておきる認知的過覚醒に苦しめられています。脳内で思考のループが止まらず、終わりのない不安のシミュレーションが、ずっと走り続けています。これは、バイタルデータにおけるRHR(安静時心拍数)の上昇と…
2026年2月上旬に、私は職場である介護施設の現場を「抑うつ状態」という理由で離れ休職をしています。私は、作業療法士で、利用者の生活機能の維持・向上を支援する立場にありながら、私自身の心身状態を維持することが困難な状況となりました。原因は、私の…
政府統計の総合窓口「e-Stat」で公開されている『介護給付費等実態統計(令和7年8月審査分)』。このデータのなかに、福岡県における介護サービス利用の極端な偏りがみえます。 参照:介護給付費等実態統計.介護サービス受給者1人当たり費用額,サービス種…
休日前の夜更よふかしと、その代償としての泥のような睡眠。私は長らく、この非効率なサイクルを繰り返してきました。睡眠を単なる「活動停止」と見なし、時間を削ることに合理的価値を見出していたからです。でも、金谷啓之氏の著書『睡眠の起源』は、その…
「心を整える」「感謝の心」といった精神的なアプローチや、アンガーマネジメントなどの感情制御技術だけでは、現場の課題解決には限界があります。実務者が直面する現実は複合的であり、個人の「心の持ちよう」のみで解決可能な単純な構造ではないためです…
北九州市から筑豊地域にかけてのエリアを歴史的側面からみるとき、一般的には、明治以降の「近代産業の歴史」を思い浮かべるのではないかと感じます。石炭、製鉄、さらにそれらを支えた人々の営み。これらは日本の近代化を牽引した重要な要素です。いっぽう…
以下の書籍を参考にして、「解決」を諦めて「観察」に切り替える、持続可能な働き方を考えます。 『イシューからはじめよ』 『システム思考をはじめてみよう』 『「具体⇔抽象」トレーニング』 『アルゴリズム思考術』 多くの人と関わりながら進める仕事をし…
15年ほど作業療法士として働いてきて、最も難解で、かつ、こちらの心身に深刻なダメージを与える要因は、仕事上の技術的なトラブルではなく、特定の認知特性を持った「他者との関わり」です。 『自律神経の科学』による生理学的知見と、『他人を攻撃せずには…
経済のニュースを読んでいると、「どうして、マクロ経済(トヨタなどのグローバル企業の経済)の数字が向上しているにもかかわらず、生活の実感は日々苦しくなっているのか?」という疑問がわいてきました。 いっぽうでは、トヨタ自動車が営業収益50兆円とい…
秋から冬にかけての枯れ葉色の森で、鮮やかな赤に出会うことがあります。トウモロコシの粒が密集したような真っ赤な実は、サトイモ科テンナンショウ属の「マムシグサ(Arisaema serratum)」 の果実です*1。 下の写真は、石鎚神社(福岡県宗像市多禮たれ)へ…
スーパーのコメ平均価格 5キロ4194円 2週ぶり値上がり スーパーのコメ平均価格 5キロ4194円 2週ぶり値上がり | NHKニュース | コメ、農業、小売業 2026年2月6日午後5時37分(2026年2月6日午後6時09分更新) 全国のスーパーで2月1日までの1週間に販売されたコメ…
宗像地方は、世界遺産に登録された宗像大社を中心とする「海洋信仰」のイメージが強い地域ですが、内陸部に位置する多禮たれ地区は、背後の山岳を神聖視する「山の宗像」としての性格を保持しています 。その多禮たれ地区にある小さな山に、石鎚神社が祀られ…
古典は、時代を超えて、人間という「システム」の仕様と、バグを解き明かした、一種の解説書だと捉えます。中国・明の時代末期、洪自誠によって記された『菜根譚(さいこんたん)』は、処世訓の傑作として知られています。しかし、これを単なる道徳書として…
書籍『パーソナリティ障害 いかに接し、どう克服するか』の内容を参考に、考えてみました。 臨床現場や日々の業務において、「どれだけ言葉を尽くしても届かない」「良かれと思ってしたことが裏目に出る」という、理不尽な対人摩擦に直面します。ハラスメン…
山を歩いていると、ときどき、物理的な理屈だけでは説明のつかない「音」に遭遇することがあります。それは、怪異の話ではなく、むしろ、あまりにも日常的で、それでいて「そこに誰もいない」という事実によって、私の感情を、すこしだけ揺さぶる体験です。…
山里純一著『沖縄のまじない』を、拝読して考えてみました。 『現代のまじない』…構造化による精神の防衛と復元 職場の不条理、過剰な情報、正解のない将来への不安などの、無数の「ノイズ」に囲まれて生きていく必要があります。これらの現代版ノイズは、む…
書籍『神道は なぜ 教えがないのか』を拝読して、考えたことを以下まとめてゆきたいと思います。 読書という行為の再定義と「外在化」の試み 現代社会において、一冊の本をじっくりと読み解く時間を捻出することは容易ではありません。特に、対人関係の多い…
私は作業療法士として15年間、大分県から福岡県内の病院や施設、デイサービスなど、計5つの組織で働いてきました。その経験のなかで体験してきたのは、介護・医療業界における「ハラスメント対応」の極端な格差です。 経験した5つの現場のうち、ハラスメント…
ビュッフェで、いわゆる「元を取った」というのを、単なる食欲の充足ではなく、食材原価・調理コスト・場所代を含めた「システム上の勝利」として定義する場合、どの程度を食べたら「元を取った」といえるのでしょうか? システム思考、およびアルゴリズム思…
福岡県内で、介護職員が最低賃金(2025年11月改定後:1,057円)でフルタイム(月160時間)働いた場合の額面は約17万円です。社会保険料控除後の手取りは約13.5万〜14万円となります。 デイサービス(通所系)の特性として、夜勤手当がないため、入所系施設に…
飲食店で食器を返却口へ戻す行為は、実質的に「いくら分の労働」を顧客が肩代わりしている計算になるのでしょうか?書籍『アルゴリズム思考術』の視点、書籍『NOISE』の視点から、推定してみたいと思います。 『アルゴリズム思考術』の視点 アルゴリズムの観…
仕事の中で判断を下すとき、無意識のうちに「ノイズ(ばらつき)」が混入することはさけられません。『NOISE : 組織はなぜ判断を誤るのか?』ではそれを防ぐための「判断ハイジーン(衛生)」と呼ばれる手法が提案されています。 日々の業務で取り入れられる…