日々の”楽しい”をみつけるブログ

福岡県在住。九州北部を中心に史跡を巡っています。巡った場所は、各記事に座標値として載せています。座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで場所が表示されます。参考にされてください。

鷹取山 山麓に謎の「永」の文字 福岡県永満寺

2019年1月1日に福岡県の直方市を車で走っているとき、ふと福智山方面を眺めると、山麓に、京都の五山送り火(ござんのおくりび)のような景色が見えました。

 

場所:福岡県直方市永満寺

座標値:33.738508,130.775141

一見すると何という文字が浮かび上がっているのか、わかりませんでした。しかし、角度を変えながらよくよく見てみると、どうも「永」という文字が形作られているようです。

 

ネットで調べてみても、この「永」という文字の情報は掲載されていませんでした。時間があったので、車でこの文字付近まで行ってみました。どうも直方市(のおがたし)にある鷹取山のふもとに、文字が作られているようでした。

こういう大きな文字は近づくほど、周囲の障害物に邪魔をされて、どこにあるのかがわからなくなってしまいます。しかしなんとか、おおよその場所を推定すると、「たかとり霊園」という場所で文字が光っているようだ、ということがわかりました。

 

Google mapの航空写真で確認してみると、おおよそ文字のある場所で、森がひらけて霊園が広がっているのが確認できます。

 

望遠レンズで文字を撮り、写真を拡大して確認してみると、光の周りに墓石らしい石塔がいくつも浮かび上がっているのがわかります。

地元のかたに、後に、この文字のことについて聞いてみました。「正月や盆に、この文字が灯されているのを見ることがある」と、そのかたは言われていましたが、詳細は分からないとのことでした。

 

そこであらためて、お盆と正月はどういう意味をもつのか、調べてみました。お盆はご先祖様の霊を迎えるための日。そして正月は五穀豊穣を司るその年の神様である『年神様・正月様』を各家庭にお迎えし、おもてなしする日なのだそうです(参照:盆と正月)

 

http://ak8mans.com/bontosyougatu.html

 

京都の五山送り火(ござんのおくりび)は、お精霊(しょらい)さんと呼ばれる死者の霊をあの世へ送り届けるとされます(参照)。いっぽう、直方市永満寺の「永」の文字は、神様やご先祖様をお迎えするときの目印としているのではないかと推察しました。

 

いつか永満寺の地域に詳しいかたに、教えていただこうと思います。

機関庫に残る銃弾跡 大分県玖珠町岩室

書籍『九州の戦争遺跡』(江浜明徳著)Kindleロケーション2123/2997を拝読していて、何度か訪れていた大分県玖珠郡玖珠町の「豊後森機関庫」に、戦争遺跡があることを知りました。

 

場所:大分県玖珠郡玖珠町岩室 豊後森機関庫公園

座標値:33.2813186,131.1588997

 

豊後森機関庫は、蒸気機関車の車庫と転車台とでできています。転車台というのは、機関車の向きを変えるための回転台で、大きな穴の上に線路が渡っており、この上に機関車が乗ると、線路と機関車とがぐるっと向きが変えられます。大きな穴の四方には線路が伸びており、機関車を保管したい線路へと、ぐるっと向きを変えた線路がつながり、機関車が保管されるというしくみです。

 

機関車が保管される施設がこの建物です。第二次世界大戦中は、この豊後森機関庫は、北東部の日出生台(ひじゅうだい)演習場へ向かう兵隊の乗降駅となりました。

軍事的に重要な施設だと米軍にも認識されていたために、1945年の8月5日に米軍機の機銃掃射を受けました。その際、3名の国鉄職員が死亡、住民10数名が負傷しました。

 

米軍機からの機銃掃射の跡が、現在も機関庫の東側の壁に残っています。

 

『九州の戦争遺跡』を読むまでは、このような跡が残っているとは知りませんでした。

足立山 妙見宮ちかくの馬頭観音像 北九州市小倉北区妙見町

北九州市小倉北区の妙見宮に初詣へ行った際に石造りの馬頭観音像を見つけることができました。2017年9月3日の記事で、嘉麻市で見つけた馬頭観音像をご紹介しました。

 

https://www.ku-hibino.com/entry/2017/09/03/200113

 

嘉麻市の馬頭観音は、炭坑で働き、そして死んでいったたくさんの馬を供養するものでした。妙見宮ちかくの馬頭観音はどのような目的で祀られたのでしょう?詳細は不明ですが、この土地の歴史を調べるとなにかわかるかもしれません。

 

場所:福岡県北九州市小倉北区妙見町

座標値:33.863695,130.903031

妙見町の馬頭観音は妙見宮へと続く参道の脇に祀られていました。

静止画をつなぎあわせて動画にする練習 タイムラプス

先日、NHKのテレビ番組で、写真家「大山行男」氏の番組が再放送されていました。『富士山 森羅万象~大山行男が撮る神秘の素顔~』というタイトルです。30年間、富士山を撮り続けた大山氏が、富士の自然を違った角度で撮るために「タイムラプス」という方法を使っていました。

 

タイムラプスとは、複数枚の静止画をパラパラ漫画のようにつなぎ合わせて動画を造る方法です。一枚の写真だけではおさめることができない真の自然の姿を、数100枚、数1000枚の写真をつなぐことで、おさめることができる方法です。

 

番組で紹介されていた富士の動画の数々はとても美しく感動しました。朝、時間の経過とともに空が白み、赤みがかり、そして太陽がのぼると暗かった山が照らし出され、雄大な山の風景が浮かびあがってきます。そんな、数時間かかってしか見ることができない自然の姿が、数秒で観察できる動画に目を見張りました。

 

いつかわたしも、そういう写真が撮れたらなという思いを持ち、タイムラプスの練習を始めました。※音楽が流れるので、音量にご注意ください


朝の風景タイムラプス音楽付き 福岡県北九州市若松区 高塔山公園より

 

幸い、現在わたしが持っているメイン機(Nikon D750)にはインターバル撮影という機能がありました。「どのくらいの時間間隔で写真をとるのか?」と、「どのくらいの枚数を撮るのか?」を設定すれば、あとはカメラが自動的に設定どおりにシャッターを押し続けてくれます。

 

わたしが設定したのは、5秒間隔500枚の写真を撮る設定としました。5秒間で1枚のペースで写真を撮るので、1分間に12枚の写真を撮ることになります。ということは500枚だとどのくらいの時間がかかるのか?500÷12=で約42分かかることになります。

 

細かい設定は「タイムラプス 撮り方 設定方法」などのキーワードで検索して調べてみました。しかし、実際に自身でやってみないことにはわからないので、ひとまずやってみたのが上の動画です。実際の時間は、撮影を追加して約600枚の写真となったので、約50分撮影を続けました。

 

撮った写真を動画作成ソフトに取り込み、つなぎ合わせてみました。枚数がとても多いので時間がかかります。動画ができ、結果がわかるまではどきどきです。

 

結果は、イメージしていたようには撮れず失敗でした。ガックリとしました。撮り始めは辺りは暗くて、街の明かりが美しく、太陽がだんだん昇ってくると、周囲がフワッと明るくなってきていたのですが、動画は終始一定の明るさとなり、変化の乏しい動画となりました。

 

ほんとうは、下の写真ぐらいの露出から動画を始めたかったのです。

撮ってしまった後だと、600枚もの写真を一枚一枚レタッチしていくのは至難の業です。

 

Adobe Lightroom』などの有料のソフトを使えば、複数枚の写真を一括してレタッチすることができるそうですが、わたしは使うことができないので、しばらくは撮ったそのままの写真を動画にしていくしかなさそうです。

 

今回の撮影では、細かい設定方法にまずい部分があったと思うので、何回も練習をして、自分のイメージするような動画を撮れたらなあと思います。

福津市津屋崎4丁目の庚申塔(こうしんとう) 福岡県津屋崎

以前に投稿した記事『どうしてウサギが波に乗っている? 波乗り兎 福岡県福津市』の波折神社ちかくにあった庚申塔のご紹介です。

 

場所:福岡県福津市津屋崎4丁目

座標値:33.792041,130.462496

三角形型の自然石に「庚申尊天」と刻まれています。庚申塔に向かって左側面には「天明三癸卯年」と刻まれます。天明三年西暦1783年、干支(かんし)は癸卯(みずのとう)なので刻まれている文字と整合します。

 

庚申塔に向かって右側面には「五月吉祥日」と刻まれています。この庚申塔が1783年5月に建立されたことがわかります。とてもシンプルな形の庚申塔で、刻まれている文字もくっきりと分かりやすかったです。

この庚申塔が祀られている津屋崎という地区には、他にもたくさんの庚申塔が現在でも祀られており、昔からの文化を大切にしている地区であることがわかります。

 

今回の庚申塔も福岡県の庚申塔 - Google My Mapsに登録しています。