日々の”楽しい”をみつけるブログ

福岡県在住。九州北部を中心に史跡を巡っています。巡った場所は、各記事に座標値として載せています。座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで場所が表示されます。参考にされてください。

大分社の猿田彦庚申塔② 大分市羽田

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場所:大分県大分市羽田

座標値:33.216653,131.631381

 

大分市の羽田にある大分社。ここに19基の庚申塔が祀られています。そのうちの1基である猿田彦大神が刻まれた珍しい庚申塔です。

 

猿田彦大神の像が刻まれた庚申塔は、大分社の境内ではこれを含めて2基だけでした。

 

こちらの庚申塔には建立年月は刻まれていませんでした。猿田彦大神はシワの一本一本まで刻まれ、とても細かい描写が成されています。

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台座には6人の庚申講メンバーの名が刻まれています。

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この猿田彦庚申塔とはべつの、もう一基の猿田彦庚申塔は大正十三年の建立でした。2つの庚申塔は同様に良好な保存状態なので、もしかしたら、どちらも比較的新しく…大正時代に造られたものなのかもしれません。

皿倉山からの夜景 福岡県北九州市八幡東区

https://www.instagram.com/p/BpslR3eF8sh/

福岡県北九州市八幡東区にある皿倉山。 標高622mと低い山なのですが、北九州工業地帯のすぐ近くにあるので、 展望台からの眺めは すばらしいです。

 

写真は展望台から眺めた北九州市の夜景です。

 

その皿倉山の絶景ポイントを8つにまとめた皿倉八景というものが、最近、決まったそうです(北九州市ホームページ

 

皿倉山(八幡東区)の新たな景勝地として皇后国見岩などが「皿倉八景」に決まったことを記念して、それぞれの紹介と場所を示した地図が載ったモニュメントが皿倉山ケーブルカー山麓駅前に設置された(2018年11月14日 西日本新聞)

 

まだケーブルカーや車でしか登ったことがない皿倉山ですが、家族で歩いて登ってみたい山です。

磯に鳥居だけが残る不思議な光景 福岡県芦屋町


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狩尾岬の西側、岬の付け根にあたる部分にある鳥居です。この写真は7月21日に撮ったもので、夏期には鳥居の向こう側にちょうど日が沈み、良い画となります。以前に撮った写真を見返していて見つけた写真です。

 

場所:福岡県遠賀郡芦屋町山鹿
座標値:33.9118688,130.6635040

 

この写真を見ていて疑問に思ったのが、狩尾岬には神社らしきものはないのですが、どうして鳥居だけが海岸の磯部分にあるか?ということです。

 

ほんとに神社はないのか地形図で調べてみると、狩尾岬のちょうど中央部に「神社の記号」が確認できます。


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「狩尾岬 芦屋 神社」で検索すると、芦屋町観光協会のページで…

 

昔は岬内に狩尾神社があったのですが、現在はその社殿もなくなり遊歩道が残る岬になっています

 

…との情報が紹介されていました。昔、狩尾神社が岬にあったのですね。

 

地形図には狩尾神社へと続く階段らしきものが記載されています。社殿はなくなっていても、もしかしたら神社があった痕跡が探せるかもしれません。

御嶽(うたき)とはどんな機能をもった施設だったのか? 沖縄県うるま市


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写真は勝連城跡にある御嶽(うたき)です。御嶽は、沖縄を中心とした琉球で使われていた祭祀をする施設のことなのだそうです。

学生のときに、この御嶽について学んだことがあり、沖縄独特の文化に興味を持ちました。

 

場所:沖縄県うるま市勝連南風原

 

 

御嶽とはどんな意味を持った施設だったのでしょうか?「石の宗教」五来重著に、御嶽についての解釈が紹介されていたので、メモをしておきたいと思います。

 

沖縄の御嶽とよばれる聖地の積石や列石もしばしば人骨を出すので、風葬墳墓であろうといわれる。すなわち古代では石には霊魂の荒魂を鎮める鎮魂呪力があると信じられたから、石で死体の周囲をかこむことによって、荒魂がすさび出ないでおとなしい和魂になるだろうとおもわれたらしい。これが環状列石のつくられた第一次の目的である(石の宗教 Kindle 位置番号1584)

 

斎場御嶽(セーファーウタキ)は、最高巫女就任式をする聖地として有名です。しかしそこから人骨が見つかっていることと、岩で御嶽の入り口を塞いでいたことから、風葬の跡であった可能性もあるといいます。

御嶽についてまとめてみると、巫女が神と交信する聖地であるとともに、風葬場という2つの機能を持っていた施設と考えられそうです。

 

石の宗教 (講談社学術文庫)

石の宗教 (講談社学術文庫)

 

 

坂本善三美術館が「日美」に紹介されるそう 熊本県小国町 

いつも拝見している坂本善三美術館のブログで、こんな記事がアップされていました。


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■テレビ放送のお知らせ
NHK教育「日曜美術館」で坂本善三美術館が紹介されます。11月25日(日)午前9時から(再放送は12月2日日曜午後8時から)。ぜひご覧ください(坂本善三美術館11月の催し

 

坂本善三美術館は、熊本県の阿蘇郡小国町黒渕にある小さな美術館で、2017年の8月に訪れたことがあります。

 

場所:熊本県阿蘇郡小国町黒渕2877

 

そのときに坂本善三氏という美術家の作品に心打たれ、以来、美術館が運営するブログも拝見しています。

 

その美術館が「日曜美術館」で紹介されるとは。どのように紹介されるのか楽しみです。

北九州市のシンボル 若戸大橋通行料無料化

北九州市の戸畑区と若松区を結ぶ若戸大橋の通行料が、平成30年12月1日の0時00分に無料となります。

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市民の生活を支える重要な役割を果たしてきた橋とトンネルが、長年の市民の要望を受け、12月1日(土曜日)0時から無料開放されます(参照:北九州市ホームページ

 

無料化記念感謝祭と題されたイベントが若松区の若松市民会館大ホールで、12月1日に開催されるようです。

 

子どものころ、親の運転する車で若戸大橋を通る際、緑色の回数券を「準備しておいて」とよく言われていたのを思い出します。ダッシュボード(グローブボックス)から回数券を取り出し、親に手渡すのが、その当時の私の仕事でした。

塞ノ神(さいのかみ)はどんな役割を持つ神様?

↓下の写真は福岡県北九州市の黒崎にある幸神さまです。幸神は「さいのかみ」と呼び、もともと塞の神からきたものと考えられます。

長崎街道沿いに、この幸神さまは祀られています。福岡県では「幸神」と刻まれた庚申塔をたびたび目にします。例えば、飯塚市川島に祀られる庚申塔です。川島の幸神さまはとても大きく、車でそばを通っていても、その存在感ですぐに目に止まります。

もともと、塞の神とは何を意味する神様なのでしょう。書籍石の宗教 (講談社学術文庫)に興味深い説明がされていたので引用します。

 

山には「あの世」(他界)と「この世」(此界)との境界があった。実はこの境界に積石をして、穢れが他界(神域)へ入らないようにするのが、賽の河原の起源である。したがって私は賽の河原の賽は「塞」であったとかんがえている。穢れや悪霊を「さえぎる」ための塞であった。これは村境などに立って悪霊をさえぎる「塞の神」においてもおなじことである。(石の宗教 kindle位置番号 917/3532)

 

 一枚目の写真の幸神さまは長崎街道黒崎宿のはずれた場所に位置し、二枚目の写真の幸神さまは飯塚市の川島の集落のはずれに位置します。

上の図の赤で囲まれた場所は、周囲の地域と比較し住宅が密集しているので、もしかしたら昔からの集落だったのかもしれません。その集落のはずれに塞ノ神としての機能…つまり穢れ悪霊から集落を守る役割…を持つ神様が祀られたのかもしれません。

 

参照した書籍